「生きてる図書館」が開催されました

「生きてる図書館」館長からのメッセージです。

5月11日。
雨の一日、読書には最適な穏やかな午後に、愛知県司法書士会館にて「生きてる図書館」を開きました。

「生きてる図書館」は、

いろいろな特性、背景を持つ人を1冊の本に見立て、その方の物語(想い)を読む(聴く)、ちょっと不思議な図書館です。

「読者」は、普段なかなか出会う機会の少ない「本」の読書体験をすることで、「知らない」が故に誤解や偏見を抱いていたことに対して、新たな価値観や気付きを得て、誤解や偏見を解くきっかけになることを期待して企画しました。

今回、「本」は全部で8冊、1冊の「本」につき「読者」は、5人。
お目当ての「本」を借りられた方もいれば、借りられず違う「本」を借りた方もいました。

そうして、「本」がそれぞれの物語を静かに語りだしました。

「読者」は、始めどんな物語を聞けるのか、悲しいエピソードなのか困難を乗り越える話なのか、楽しい話なのか分からぬまま聞きていました。

しばらくすると、笑い声の上がるグループがあったり、「本」の声を聞き逃さないように身を乗り出すように話を聴き入っているグループがあったりと、どのグループも「本」の世界に引き込まれていくのを感じました。

時間が経つとともに会場全体が凄い熱量を持って、ひとつになる不思議な感覚を得ました。

(伝えたいと想う「本」の気持ちと、理解したい、聴き逃したくないと想う「読者」の気持ちがそう感じさせたのでしょうか・・・。)

セッション(読書タイム)は全部で3回(1回45分)行いました。

生きてる図書館の特徴として、「本」(語り部)と「読者」(聴き手)の距離が近いので、自然と対話が生れます。言葉のやり取りをするからこそ相互に理解が深まるのだと思いました。

セッションの他にミニ講演やインタビューゲーム、読書感想文ワークショップ、「本」の方のおすすめ図書が置いてあるリアル図書館のイベントも同時進行していきました。
また、ゲリラ的に始まった座談会も盛り上がっていました。

セッションとセッションの間にリアル図書館に来て読書の続きを楽しむ方がいたり、セッション中もじっくり読書にふける方もいたり、インタビューゲームで「本」になるプチ体験をしたりと、「本」を借りられなかった時間もイベントに参加するなどして、「生きてる図書館」を楽しんでくださったと思います。



最後に「本」の方から一言いただいた中で特に嬉しかったのは、セッションをするごとに自分も成長できたと感じたと言っていただけたことでした。

スタッフだけでなく、「本」として参加してくださったみなさんと「読者」として参加してくださったみなさんで創り上げたすてきな図書館だったと思います。

「本」となってくださった方が8名、「読者」として参加してくださった方が63名、
スタッフ20名、「本」の方のサポート数名、準備を手伝ってくださった方数名の総勢100名を超えるみなさんがかかわることでできたこと、本当に感謝しています。



全てのみなさんへ、ありがとうございました。

「生きてる図書館」館長 須藤倉生

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